魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

彼は私の目の前で立ち止まって、なぜか食い入るようにこっちを見ていた。


「……やっぱり、実物を見るとやばいね」


「え?」


やばい……?


「目、おっき……肌も真っ白だし、唇も可愛いね」


彼はそう言って、にっこりと微笑んだ。


これは……褒められている……?


「熱っ……!!」


悩んでいると、突然彼の腕が燃え上がった。それほど大きな炎ではなかったけれど、急に発火したことに驚く。


な、何……!?︎


「いいかげんにしろ百虎。次は燃やすぞ」


今の……夜明さんがしたの?


これも、能力? す、すごいっ……!


さっきの瞬間移動もだけど、火も出せちゃうなんてっ。


目の当たりにした魔族の能力というものに、感動する。