魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

不安に思っていると、離れた場所から声がした。


驚いて夜明さんから離れて、声がしたほうを見る。


すると、扉の奥からゆっくりとひとりの男性が現れた。


よく見ると、その人だけじゃなく、さらにふたりの男の人の姿も。


そのなかには、司空さんと呼ばれていた何度か見覚えのある人もいた。


も、もしかして……見られてたっ……?


かああっと、顔が熱くなった。


恥ずかしくてこの場から逃げだしたくなったけど、どうすることもできずただ彼らを見つめる。


そんな私のほうに、金髪の……笑顔を浮かべた人が、歩み寄ってきた。


あれ……この人、どこかで見たような……。


そうだ。さっき、大講堂のステージの上に立っていた人……。