魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

さすがに教室でひとりは心細かったのかもしれない。


というか、本人も男子生徒から視線を集めていることには気づいているのか、若干怯えているように見えた。


もしかすると、ブランでは白神の牽制もあったと言っていたから、言い寄られることもなかったのかもしれない。


みんな腫れ物に触るような扱いだっただろうから、視線も感じなかったのかもしれないが……ノワールの奴らはいい意味でも悪い意味でも正直だ。


綺麗な女がいるから見る。ただ、夜明さんの婚約者だから直接声をかけずにとどまっているらしい。


「行くぞ」


鈴蘭を連れて、教室を出た。


廊下を歩いている間も、鈴蘭はずっと視線を集めていて、肩身が狭そうに歩いていた。