俺を見る目は、大きく見開かれている。
「なんだよ、名前で呼んでもいいだろ」
そこまで驚かれると、こっちが恥ずかしくなった。
双葉って呼び方だったら……あの胸糞悪い妹を思い出す。
だから、下の名前でいいだろ。
俺は消しゴムを、鈴蘭の机の上に置いた。
「……俺のことも雪兎って呼べ。名字で呼ばれんの、好きじゃないし」
自分の家を恨んでいるから、呼ばれるのが好きじゃないっていうのは本当だけど……それ以上に、こいつには名前で呼ばれたいと思った。
休み時間になり、席を立つ。
「水買いに行くけど、ひとりでいるか?」
隣の鈴蘭にそう聞けば、悩むような仕草をしたあと、不安そうに俺を見た。
「ついていってもいいですか?」
「なんだよ、名前で呼んでもいいだろ」
そこまで驚かれると、こっちが恥ずかしくなった。
双葉って呼び方だったら……あの胸糞悪い妹を思い出す。
だから、下の名前でいいだろ。
俺は消しゴムを、鈴蘭の机の上に置いた。
「……俺のことも雪兎って呼べ。名字で呼ばれんの、好きじゃないし」
自分の家を恨んでいるから、呼ばれるのが好きじゃないっていうのは本当だけど……それ以上に、こいつには名前で呼ばれたいと思った。
休み時間になり、席を立つ。
「水買いに行くけど、ひとりでいるか?」
隣の鈴蘭にそう聞けば、悩むような仕草をしたあと、不安そうに俺を見た。
「ついていってもいいですか?」

