別に罪滅ぼしにもならないけど……夜明さんたちがいない時は、俺が必ずこいつを守る。
忌々しいこの冷然の名前を盾にしたっていい。
こいつのこの気が抜けるような笑顔は、俺が守る。
双葉の机から、消しゴムが落ちた。
もう角も残っていないちっさい消しゴムだったからか、音もなく落ちたそれ。
本人は授業に集中しすぎているのか、落ちたことにも気づいていない。
俺はため息をついて、それを拾った。
「おい」
こいつの集中力は凄まじいのか、俺の呼び声も届いていないようで、教卓で説明している教師をただじっと見つめている。
もう一度ため息をついて、名前を呼んだ。
「鈴蘭」
「……え?」
やっと気づいたのか、びくっと肩を震わせてこっちを見た双葉……鈴蘭。
忌々しいこの冷然の名前を盾にしたっていい。
こいつのこの気が抜けるような笑顔は、俺が守る。
双葉の机から、消しゴムが落ちた。
もう角も残っていないちっさい消しゴムだったからか、音もなく落ちたそれ。
本人は授業に集中しすぎているのか、落ちたことにも気づいていない。
俺はため息をついて、それを拾った。
「おい」
こいつの集中力は凄まじいのか、俺の呼び声も届いていないようで、教卓で説明している教師をただじっと見つめている。
もう一度ため息をついて、名前を呼んだ。
「鈴蘭」
「……え?」
やっと気づいたのか、びくっと肩を震わせてこっちを見た双葉……鈴蘭。

