先生の声を遮るように、そう言ったのは冷然さんだった。
「お前が空いている席に移動しろ」
「は、はい……!」
冷然さんは隣に座っている男子生徒にそう命令して、その生徒はすぐに私が座るはずだった席に移動した。
い、いいのかな……?
「す、すみません……」
謝ってから、空いた席に座る。
冷然さん……どうして隣に指名してくれたんだろう……。
女性が嫌いなら、私の隣は嫌だったと思うのに……。
それによく見ると、冷然さんの周りは不自然なくらい男子生徒で固まっていた。
多分、意図的にそうしたんだと思う。
もしかして、夜明さんから言われているのかな……。
私がずっと不安がっていたから、夜明さんが冷然さんに頼んでくれたのかもしれない。

