魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

名前を呼ばれて、胸に手を当てる。


目をつむると、夜明さんの笑顔が浮かんだ。


……よし、大丈夫。


そっと取っ手に手をかけて、扉を開けた。


クラスメイトたちの視線が、一斉に私に集まる。


ブランとは全く違う、黒を基調とした教室内。黒の制服をまとったクラスメイトたち。


緊張のあまり手と足が一緒に出そうになったけど、慌てて持ち直して教卓の前に立つ。


「本日から転級してくることになった、双葉鈴蘭さんです。皆さん、くれぐれも失礼のないように……!!」


し、失礼のないようになんて……私のほうこそ意識しないといけないのにっ……。


きっとなかには、私の噂を知っている人もいると思う。


ノワールに来ることを、よく思っていない人も。