1学期も後半に差しかかって、きっとクラスでもグループができあがっているだろうし……新しい学級で、うまくやっていけるかな……。


「大丈夫だ」


不安が芽生えた時、夜明さんが私の頭にそっと自分の手を乗せてくれた。


「ノワールには、お前を侮辱するようなやつはいない。お前らしく、ありのままで生活すればいい」


ありのまま……。


『あんたはあたしの引き立て役なのよ』


星蘭に言われ続けた言葉が、脳裏をよぎる。


ここには……星蘭はいない。


夜明さんも、ありのままでいいって言ってくれた……。


私も、私らしく生きてみたい……。


夜明さんを心配させないように、笑顔で頷いた。


大丈夫……きっと、楽しくなる。


こんなにも素敵な人たちがいてくれるんだ。