「朝のスキンケアにはこちらを」


ずらりと並んだスキンケア用品を見て、また間抜けな声が出そうになった。


こ、こんなにたくさん……?


今までは顔を洗ったあと、お肌には特に何も塗らなかったから……世の中の女の人は、みんなこんなにお手入れをしているのかなっ……。


「あの、これはどれから使えばいいんでしょうか……?」


今日もおふたりに教わって、スキンケアを済ませる。


「鈴蘭様、次はこちらへ」


促されるまま豪華なドレッサーの前に座ると、ふたりが私の髪のお手入れをしてくれた。


あれ……?


鏡に映る自分の姿が、いつもと違う。


ここ最近ひどかった目元の隈はなくなっていて、髪にも艶があるように見えた。