その声は少しだけ震えていて、初めて見る夜明さんの姿に驚いた。


「俺と離れていた間、鈴蘭も寂しかったか?」


私もって、それは……。


夜明さんは、寂しがってくれていたってこと……?


きっと、誰よりも強くて、頼もしい人。そんな人が……こんなにも苦しそうな声で問いかけている。


自意識過剰と思われるかもしれないけど……私は思っている以上にこの人に愛されているんだと、この時初めて実感が湧いた気がした。


「はい……」


私も応えるように、そっと夜明さんを抱きしめ返す。


「何度も、会いに行きたくなりました……でも、会ったら、泣いてすがってしまいそうだったから……」


ずっとずっと会いたかった。寂しかった。