魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

夜明さんは目を細めたあと、ネックレスをそっと私の首につけてくれた。


戻ってきたネックレスを、確かめるようにじっと見つめた。


嬉しい……とってもっ……。


「よかった……」


私はネックレスを包み込むように、手でぎゅっと握った。


「夜明さん、ありがとうございますっ……」


笑顔で顔を上げたのもつかの間、強く引き寄せられて体が傾く。


「えっ……」


気づいた時には抱きしめられていて、夜明さんの胸に頭を預ける体勢になっていた。


「……少しだけこうさせてくれ」


夜明さん……?


いつもの優しい抱擁とは違う、少し息苦しいくらいの力がこめられている。


「鈴蘭が婚約を受け入れてくれて、本当によかった……」