フードさんのことはお友達だと思っていたから、婚約と言われて戸惑っているけど……それ以上に今は、安心している自分がいた。


まだ、嫌われてなかったんだって……。


何も言わずにお昼休みに行かなくなった私に、フードさんはもう愛想を尽かしただろうと思っていたから……。


だけど……やっぱり、怖い。


『お前がこんな女だと知っていたら……端から婚約など申し込まなかった』


私のことを知ったら……やっぱり、ルイスさんのときと同じように嫌われる運命が待っている気がした。


ネックレスを失くしたことも、知られたら幻滅されるに決まってる……。


もし婚約をして、また捨てられてしまうなら……もう、誰とも婚約なんてしたくない。


そのくらい、嫌われることが恐ろしかった。


どうし、よう……。