魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

夜明さんは私の頭をそっと撫でて「ならいい」と微笑んだ。


「何か不満があれば俺に言うんだぞ」


子供に言い聞かせるみたいな甘い口調。


夜明さんの言動は、いつも「甘やかされてるんだ」って私の脳に認識させてくれる。


「寝室に案内する」


私の手をそっと握って、立ち上がった。


そういえば、さっき見せてもらったお部屋にはベッドはなかった。


寝室は別にあるのかな……?


この寮部屋……一体いくつ部屋があるんだろう……。


あまりの広さに、少し怖くなってきた。


夜明さんが案内してくれた寝室の扉を開いて、中に入る。


「こ、これは……?」


その部屋は……部屋の面積の半分をベッドが占めていた。


部屋が狭いというわけではなく、ベッドが大きすぎる。