魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

ソファに座っている夜明さんは、自分の隣の席をとんとんと叩いた。


促されるまま、夜明さんの隣に座る。


「その服、よく似合っている。可愛いな」


さらりと褒めてくれる夜明さんに、顔が熱を持った。


「あ、ありがとうございます……夜明さんが用意してくださったと聞きました……」


「俺が鈴蘭が好きそうなものを片っ端から用意しろと頼んだだけだ。ほかにもあるはずだから、毎日好きなものを着るといい」


ケア用品もお洋服も、あんなにたくさん用意してくれるなんて……。


「ゆっくりできたか?」


甘い瞳に見つめられ、気恥ずかしくて視線を下げながら頷いた。


「使用人に不満はないか?」


不満なんて、とんでもないっ……。


「おふたりとも、とても親切にしてくださいました……!」