魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

お風呂を出たら髪を乾かすのみで、トリートメントをつけたこともない。


「本日からは夜明様が鈴蘭様のためにと用意してくださったものを使ってケアをしていきますので、すぐに髪質も変わりますよ」


え……?


「夜明さんが……?」


そんな……ケア用品まで……。


お世話係さんは、微笑ましそうに私を見ていた。


「夜明様は鈴蘭様のことを、とても大切に想われております。鈴蘭様には最もよいものだけを用意するようにとおっしゃっていましたので」


司空さんも言ってた……。


『夜明は、鈴蘭様が思っている以上に……鈴蘭様のことを愛していますから』


私も、もうその気持ちを疑うつもりはない。


こんなにしてもらっているのに、疑ってしまったら夜明さんに失礼だ……。