魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

私のお世話をしてくださるとは聞いていたけど、まさかお風呂までっ……。


そこまでしていただくわけにはいかなくて、首をブンブン横に振る。


「いえ、夜明様からすべてのお世話をするように頼まれておりますので」


ええっ……ど、どうしよう……。


でも、さすがにそれは恥ずかしいっ……。


「せめて体だけは、自分で……」


懇願する私に、困ったように眉の両端を下げたお世話係さんたち。


「承知いたしました」


ほっ……。


安堵の息を吐いて、胸を撫でおろした。


自分で体を洗ってから湯舟に浸かって、髪の毛を洗ってもらう。


「すみません、こんなことまで……」


「いえ、私共の仕事ですので」


誰かに髪を洗ってもらうなんて戸惑ったけど、お世話係さんの手はすごく気持ちいい。