魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

本当に、何から何まで西洋史に出てくる貴族のお家みたい……。


また一層ここに住まわせてもらうことに引け目を感じてしまった。


普通、こんな場所に住もうと思ったら、とんでもない家賃がかかるはず……。


お風呂を使わせてもらうことをためらっていると、突然扉が開いた。


入ってきたのは、ふたりのお世話係さん。


「失礼いたします」


メイド服のまま平然と入ってきたふたりに驚いて、私は急いで持っていたタオルで体を隠した。


「あ、あの……!?︎」


「どうかなさいましたか?」


「ど、どうして浴室に……」


「鈴蘭様のお体を洗わせていただこうと……」


え……!?


「じ、自分で洗えるので大丈夫です……!」