魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

衝撃の事実の数々を、少しずつ頭の中で整理していく。


冷静に考えてみても、受け入れられないくらいあり得ないことばかりで……こんな状態のまま、お返事はできないと思った。


「私、夜明さんのことは好きです。でも……お友達だと思っていたから、びっくりして……」


なんとか言葉を繋いで、自分の気持ちを伝える。


「だから、その、今はまだ……」


ごめん、なさい……。


さっきはとっさに受け入れたけど、婚約はまだ、ダメなんじゃないかと思った。


優しい夜明さんに、不誠実な対応はしたくない。


もう十分、私の態度は誠実ではないけど……これ以上自分勝手なことはしたくなかった。


夜明さんのことを、同じ意味で好きじゃないのに、婚約を受け入れるのは失礼だ。