魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

「まあ、これからは鈴蘭がいるから、一層腕を振るえとは伝えたが」


え……?


「お前のために用意させた。好きなだけ食べればいい」


微笑んでくれる夜明さんに、緊張が少しだけほぐれた。


何から何まで私のために……。


夜明さんは、なんて優しいんだろう……。


「い、いただきます」


好意に甘えて、手を合わせた。


テーブルの上には様々なカトラリーが置かれていて、どの料理をどれで食べればいいのかわからない。


「どうした?」


「その……ごめんなさい、私、こんな豪華なお料理を食べたことがなくて……食べ方がわからなくて……」


恥ずかしい……。


テーブルマナーの本、読んでおくんだった……。