「ま、婚約当日だもんね。でも、別の日にお祝いしようね?」


「お祝い……?」


「鈴ちゃんがノワールに来てくれたお祝い」


えっ……。


お祝いをしてもらえるなんて……。


「それじゃあ、おやすみ鈴ちゃん。また明日」


「は、はい。おやすみなさい」


ラウンジから出ていった獅堂さんと冷然さん。


「俺たちも帰ろう」


私は頷いて、夜明さんに肩を抱かれた。