魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

圧倒的な黒闇神家の能力。その詳細は公になっていないけど、黒闇神家を敵に回したらこの国で生きていけないということは、誰もが知っている。


「お前も、金輪際鈴蘭に接触しないと約束しろ」


「わかり、ました……」


「……まあ、お前にはひとつだけ感謝していることもある」


感謝……?


黒闇神様は、あたしを見て愉快そうに笑った。


「鈴蘭をあのバカ男から引き離してくれた……お前がこの世に生まれ落ちた理由はそれだけだろうな」


「……っ」


自分が人生最大の選択を間違えたことに気づいて、目の前が真っ白になる。


ルイス様なんて、鈴蘭から奪うんじゃなかった……。


「せいぜい格下同士うまくやれ。お似合いだ」