私の呼びかけに、足を止めて振り返った黒闇神様。


あたしも、こんなに近くで見たのは初めてだったけど……本当に、息を飲むほどかっこいい。


絶対に……欲しい。


「お父さんとお母さんが、すみませんでした……お姉ちゃんのことも……」


目に涙を浮かべて謝り、頭を下げた。


「ずいぶん他人事のような言い方をするんだな」


あたしのことも……どこまでチクったんだろうあの女、チッ。


とにかく、あいつが嘘をついていて、あたしが言ってることが真実だって思わせればいい。


学園中があの噂を知っているし、あたしのほうが味方は多いんだから。


「黒闇神様は、何か誤解されていませんか……?」


「そうなのか……?」


あれ……?


案外、あたしの話を聞いてくれる気がある……?