「でも……」
「大丈夫だ。何も心配するな」
とにかく用が片付いた以上、一刻も早く鈴蘭をここから出したい。
こんな醜いものはもう……鈴蘭の視界に入れたくなかった。
何より、鈴蘭に感情的になっている姿を見られたくない。
さっき両親への最後の挨拶はさせた。これ以上何も言うことはないだろう。
「鈴蘭様、行きましょう」
鈴蘭はまだ不安そうだが、頷いて竜牙のほうを向いた。
「夜明、どうぞ」
俺に書類を手渡し、鈴蘭を連れて部屋を出ていった竜牙。
俺はそのまま、母親たちにそれを突きつけた。
「読め」
「は、はい」
怯えたように声を震わせて受け取った母親。書類に目を通しているその顔は、みるみるうちに色をなくした。
「これ、は……」
「大丈夫だ。何も心配するな」
とにかく用が片付いた以上、一刻も早く鈴蘭をここから出したい。
こんな醜いものはもう……鈴蘭の視界に入れたくなかった。
何より、鈴蘭に感情的になっている姿を見られたくない。
さっき両親への最後の挨拶はさせた。これ以上何も言うことはないだろう。
「鈴蘭様、行きましょう」
鈴蘭はまだ不安そうだが、頷いて竜牙のほうを向いた。
「夜明、どうぞ」
俺に書類を手渡し、鈴蘭を連れて部屋を出ていった竜牙。
俺はそのまま、母親たちにそれを突きつけた。
「読め」
「は、はい」
怯えたように声を震わせて受け取った母親。書類に目を通しているその顔は、みるみるうちに色をなくした。
「これ、は……」

