自分で思って悲しくなって、すぐに考えるのをやめた。


「……はっ」


夜明さん……?


「鈴蘭、ひとまず必要なものをまとめよう。お前の部屋に案内してくれ」


あ、そうだ……荷物を早く片付けなきゃ。


「はい」


「お待ちください、部屋は……!」


お母さんの顔が、再び青ざめた。


夜明さんを連れていくのがまずいのか、引き止めようとしている。


どうして……?


理由がわからず困惑している私の肩に、夜明さんがそっと手を置いた。


「気にするな。案内してくれ」


「は、はい」


私はこくりと、首を縦に振った。