大きく目を見開いて、立ち尽くしているお父さん。


「黒闇神首相の……」


お父さんも夜明さんのことは知っていたのか、震える声で呟いた。


「どうして……」


「お、お父さん、落ち着いて……!」


混乱しているお父さんに駆け寄った星蘭。


星蘭は困ったように微笑みながら、夜明さんのほうを見た。


「く、黒闇神様、本日はわざわざご挨拶に来てくださりありがとうございます。よければリビングにご案内……」


「お前は黙っていろ」


「……っ」


星蘭の提案を一蹴した夜明さんは、視線を私に移した。


「鈴蘭、もうこの家に入るのは最後だ。こいつらに言っておくことがあるなら言っておけ」


最後……。