魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

一生大切にするって約束したのに、たった数日で手放してしまった。


幻滅されるに違いない……。


「盗られたんだろう?」


「えっ……」


フードさんの言葉に、驚いて顔を上げた。


どうして、それを……。


「隠さなくていい」


そっと、優しく頭を撫でてくれたフードさん。


久しぶりに頭を撫でられ、懐かしい感触に泣きたくなった。


もうこの先、フードさんに頭を撫でてもらえることはないと思っていたから……。


「鈴蘭、俺はお前の言うことならなんだって信じる。疑いはしない。だから、ちゃんと言えばいい」


私の目をじっと見つめながら、そう言ってくれるフードさん。


「お前のことは、俺が必ず守る」


こんなに心強い言葉を誰かからかけてもらったのは初めてで、言葉が詰まる。