魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

そんな私の願いとは裏腹に、リビングからお母さんの大きな声が聞こえた。


怒り狂ったようなその声色に、思わず歩みを止める。


「おねえちゃーん、何こそこそしてんの? 部屋に逃げようとしてんじゃないわよ」


星蘭の声も聞こえて、完全に終わったと思った。


夜明さんに……家族からも愛されなかった人間なんだって知られてしまう……。


幻滅されて、しまう……。


怖くて、夜明さんのほうを見られない。


リビングのほうから足音が聞こえる。お母さんがこっちに来ているに違いない。足音の大きさだけで、どれだけ激怒しているのかが伝わってきた。


「星蘭から全部聞いたわよ、あんた……え?」


声を上げながら、玄関に来たお母さん。


夜明さんを見るなり、その表情が一変した。