魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

「ありがとうございます」とその手を握って車から降りようとした時、なぜか夜明さんが行く手を塞ぐように前に出た。


「鈴蘭。……車で待っているか?」


「え?」


綺麗な顔を歪めて、心配そうに尋ねてくる。


どうして、そんな顔を……。


「夜明」


諫止するように名前を呼んだ司空さん。


「鈴蘭様、行きましょう」


「は、はい」


「……鈴蘭、何かあればすぐに俺に言え」


私の手を握ったまま、車から降ろしてくれた夜明さん。


さっきの表情は……なんだったんだろう……。


まるで、私が家に帰りたくないことをわかっているような……全部知っているような、そんなふうに見えた。


そんなはず、ない。私の気のせいだと結論づけて、夜明さんと家に入った。