魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

こんなにも優しくしてくれるフードさんを……。


「急に、お昼休みに、行かなくなってごめんなさい……」


ずっとひとりだった私と一緒にいてくれて、お昼休みを過ごしてくれて、友達にまでなってくれたのに……。


恩を仇で返すようなまねをした。謝っても、許されるようなことじゃない。


「それと……あの……」


もうひとつ、謝らないといけないことがあるのに、言葉が詰まって出てこない。


これを言ったら本当に嫌われるかもしれない。


「ネックレスを、失くしてしまいました……」


罪悪感のあまり、フードさんの顔が見られなかった。


俯いたまま謝罪するなんて、失礼だとわかっているけど、怖くて顔が上げられない。


「ごめんなさい……せっかく、フードさんがくれたものなのに……」