心地いい揺れを感じながら、重たい瞼を持ち上げる。


あれ……?


ぼやけている視界が、ゆっくりと広がっていく。


ここは……どこ?


「目が覚めたか?」


突然視界に入ってきた、夜明さんの綺麗な顔。


驚いて、声も出せずに目を見開いた。


「今、鈴蘭の家に向かっている」


え……?


よく見ると、ここは車内だった。