魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

ブランの級長室は教室ふたつぶんくらいの広さだったけど、ここは……サッカーができちゃいそうなくらい大きい。


高級ホテルのロビーのような内装。黒で統一されているここは……ノワールの学級内なんだろうとすぐに気づいた。


ブランはすべて白を基調とした建物だったから……。


って、建物に驚いている場合じゃない。


「あの、フードさん……」


恐る恐る、フードさんのほうを見る。


「私は、謝らないといけないことが、たくさんあって……」


こんなふうに、何事もなかったみたいにフードさんと一緒にいちゃいけない。


ちゃんと、たくさん謝らなきゃ……。


「なんだ?」


優しい眼差しを私に向けてくれるフードさんに、きゅっと胸が痛んだ。


きっと……すでにたくさん傷つけてしまった。