(それでも、まだ好きなんだよな)
心のモヤモヤをそのままに、新しいクラスを確認するため人の間を縫うように歩き、なんとかクラス名簿が見えるところまでたどり着いた。
「真由は一組だよ。私と一緒」
「あっ、美沙。また一年よろしく」
「うん。もう行こう。ここ、人多すぎ。あっ、そういえば…」
「何?どうしたの?」
数歩歩くと美沙はピタッと立ち止まり真由を振り返った。
「三島も同じクラスだよ」
「えっ?」
風が強く吹き、目の前を数枚の桜の花びらが舞った。