恋愛☆マニュアル



彼は、フン、と。肩まで使って息を吐き出すと、そこに自分の思いをのせた。

「好きだから、こだわってんの」

まるで叱られた子どもみたい。
思いを吐き出したところで、すぐに機嫌がなおることはない。


「……こだわってる?…って、なにを?」

首を傾げると、椅子の背もたれに体を預けていた彼が、コホンと小さく咳払いをした。


「長続きする方法」

「……えっ?」


なんだかしっくりこない。
違和感、というか。
彼の口から聞かされても、アンバランスな感じがした。

失礼な話だけど。
何度も言うようだけど。

彼の恋は「長続きしない」から。


彼は、視線の先をどこに置こうか迷っているようだった。
右に、下に、左にと。
最後は諦めたのか、彼の視線をなんとなく追っていた私に向けられた。

「いろいろと、理由があって。話すと、長くなるんだけど」

話してくれるなら、と。私は何度も首を縦に振った。

「いい!長くなっても、いい。聞きたい!」