恋愛☆マニュアル



このまま終わってしまう。

この二週間を振り返ってみても、そんな考えが頭をよぎるだけ。
歴代の彼女のことを、いちいち調べたりはしていないけど。
もしかしたら、私が『最短記録保持者』になる可能性も否定できない。


「冗談じゃない」

毎日、「おやすみ」のメッセージのやり取りだけで満足できるわけがない。
一緒に帰りたいし、デートだってしたい。



バンッと、両手を机に勢いよく置くと、イケメン彼氏がまん丸にした目で私を見上げた。

「びっ…、くりした」
「でしょうね。っていうか。放課後、話したいことがあるから」

なんだ、これ。
自分でも驚くくらい、挑発的な態度をとってしまったけど。
周囲の目なんて気にしてる場合じゃない。

我慢しすぎるのは、体によくないし。
言いたいことは言わないと、自分のためにも、彼のためにもならないし。