「蓮、一緒に帰ろ?」

私がそう言うと、蓮はこっちを向いて言った。

「あー、ごめん。委員会があるんだよね。先に帰ってもらってもいい?」

「そっか、わかった」

そう言って、私は帰ろうとする。

「如月さん、ちょっといい?」

そう言って近づいてきたのはクラスメイトの男子。

「ん?なぁに?」

私がそう言うと、その男子は私の手を取りどこかへ行こうとする。

「ど、どこに行くの?」

私がそう聞くと、男子は何も言わずに校舎裏に引っ張られた。

「はぁ、はぁ、ど、どうしたの?」

「……如月さん、僕は君が」

そこまでだった。

聞けたのは。

だれかに耳をふさがれる。

後ろを向くと、そこには蓮がいた。

「れ、蓮?」

そう言っている私に蓮は笑いかけると、私の耳をふさいだまま男子に向かって何かを言う。

何を言っているんだろう。

全く聞こえない。

言い終わったのか蓮が私の耳から手を離すと、私の手を握る。

そしてそのまま引っ張ってどこかに行く。

「蓮?どこに行くの?」

そう聞いてもなにも答えてくれない。

しばらくたつと、ある一軒の家の前に着いた。

ここって、蓮の家?

蓮はそのまま鍵を開けて入る。

そして、ある部屋まで行くと、ベッドに押し付けられる。

そのまま、キスをされた。