映像が流れはじめた。
元美術室にみんなが入る前から珠洲島くんは撮ってたみたい。
ここから撮ってたんだ……。
映っている旧校舎の廊下は薄暗くて、ちょっと怖い話のドラマみたい。
「ちょ…待って!」
「なんだ直月、怖いのか?」
ちょっと小馬鹿にしたように東条先輩が言って、蓮見くんがムッとしていた。
「こ、怖くない……」
「じゃあ、行くぞ!」
東条先輩が蓮見くんの手を引っ張って元美術室の中に入っていった。
「なんかワクワクするこれ」と言いながら高瀬くんもついていき「入るんですか……心配」と呟きながら先生も中に入っていった。
「これになんかありそうな気がする」
高瀬くんが呟く。
高瀬くんは教室の前方、窓側にあるすごく大きな絵の前にいた。不自然な感じで白い布を被せてあり、壁に立てかけてあった。その絵は下半分には布が被さってなく丸見え状態。
絵の内容は、赤い服を着た女の人の上半身っぽい。
「どれどれ」
迷いもなくその布を東条先輩は外した。
右頬に右手を当てて左半分の空白部分を見つめている女の人の絵があらわれた。
「わっ! なんだこれ!」
絵から眩しい光が。
そして、東条先輩が絵に吸い込まれて消えていった。続いて高瀬くんと蓮見くん、先生も。
「これが吸い込まれるまで撮ったやつ」
「もうすでに映画みたいだな」
珠洲島くんが映像を見ている途中に説明すると、高瀬くんが顎に手を当てながら呟いた。
元美術室にみんなが入る前から珠洲島くんは撮ってたみたい。
ここから撮ってたんだ……。
映っている旧校舎の廊下は薄暗くて、ちょっと怖い話のドラマみたい。
「ちょ…待って!」
「なんだ直月、怖いのか?」
ちょっと小馬鹿にしたように東条先輩が言って、蓮見くんがムッとしていた。
「こ、怖くない……」
「じゃあ、行くぞ!」
東条先輩が蓮見くんの手を引っ張って元美術室の中に入っていった。
「なんかワクワクするこれ」と言いながら高瀬くんもついていき「入るんですか……心配」と呟きながら先生も中に入っていった。
「これになんかありそうな気がする」
高瀬くんが呟く。
高瀬くんは教室の前方、窓側にあるすごく大きな絵の前にいた。不自然な感じで白い布を被せてあり、壁に立てかけてあった。その絵は下半分には布が被さってなく丸見え状態。
絵の内容は、赤い服を着た女の人の上半身っぽい。
「どれどれ」
迷いもなくその布を東条先輩は外した。
右頬に右手を当てて左半分の空白部分を見つめている女の人の絵があらわれた。
「わっ! なんだこれ!」
絵から眩しい光が。
そして、東条先輩が絵に吸い込まれて消えていった。続いて高瀬くんと蓮見くん、先生も。
「これが吸い込まれるまで撮ったやつ」
「もうすでに映画みたいだな」
珠洲島くんが映像を見ている途中に説明すると、高瀬くんが顎に手を当てながら呟いた。



