ふたりが準備室から出てくる気配がした。とりあえず、もう一度きっちり布をかぶろう。
何も見えないから、私は音に集中した。
ふたりは無言。
聞こえるのは小さな足音だけ。
多分、理科室の入口ドアに向かっているのかな?
足音が止まると、ドアをガチャガチャする音が。
東条先輩が「開かねぇ……」と呟いた。
「鍵しまってる。これ、中から開けられないな」
続けて冷静な感じで蓮見くんが言う。
「仕方ねぇ、壊すか?」
「いや、東条、待て! 壊したらこの学園に無駄な出費が。まずは……」
これはもしや、おふたりが協力して事件を解決するパターンですか?
期待が高まる。
「直月、相変わらずお前は慎重すぎるよな」
「なんだよ……。ていうか、また制服そんなに乱れた着方して。きちんとボタン締めるところは全部締めろ」
「今それ関係ないだろ? 閉じ込められてるの、どうやって脱出するかが問題だ」
「関係ねえって、そもそも……」
あれ? 喧嘩っぽい? なんだか想像とは違う方向に。
それにしても、今かぶってる布、ホコリっぽいな。あっ、わたぼこり吸っちゃったかも。鼻がムズムズしてきた。
くしゃみでそう。
「くしゅんっ!」
あっ、やばい!
隠れてるのばれちゃう。
何も見えないから、私は音に集中した。
ふたりは無言。
聞こえるのは小さな足音だけ。
多分、理科室の入口ドアに向かっているのかな?
足音が止まると、ドアをガチャガチャする音が。
東条先輩が「開かねぇ……」と呟いた。
「鍵しまってる。これ、中から開けられないな」
続けて冷静な感じで蓮見くんが言う。
「仕方ねぇ、壊すか?」
「いや、東条、待て! 壊したらこの学園に無駄な出費が。まずは……」
これはもしや、おふたりが協力して事件を解決するパターンですか?
期待が高まる。
「直月、相変わらずお前は慎重すぎるよな」
「なんだよ……。ていうか、また制服そんなに乱れた着方して。きちんとボタン締めるところは全部締めろ」
「今それ関係ないだろ? 閉じ込められてるの、どうやって脱出するかが問題だ」
「関係ねえって、そもそも……」
あれ? 喧嘩っぽい? なんだか想像とは違う方向に。
それにしても、今かぶってる布、ホコリっぽいな。あっ、わたぼこり吸っちゃったかも。鼻がムズムズしてきた。
くしゃみでそう。
「くしゅんっ!」
あっ、やばい!
隠れてるのばれちゃう。



