【連載中】野いちご学園高等部🍓イケメン達と映画をつくることになりました✩.*

 次の日。

 作戦上手くいくかなぁ。
 朝からそのことで頭の中がいっぱいで、授業に集中出来なかった。

 そしてついに放課後。

 すでに鍵を開けてもらっていたから、私はまだ誰もいない教室に先に入る。

 どこに隠れようかな?
 辺りを見まわす。

 よし、決めた!

 6人がけのテーブルが、縦3列と横2列にここの教室では並べられていた。 私は窓側の一番前のテーブルの下に隠れることにした。でもそのままじゃ、私の姿が見えちゃうかもしれない。だから何か隠れられるものがないかな?と、教室の隅に置いてあった大きなダンボールをあさる。

 ちょうど黒くて分厚い布があったから、それをかぶりテーブルの下にもぐりこんだ。
 
 布から顔だけ出して、しんとした教室を眺めている。

 足音が少しづつ大きくなっていき、理科室のドアが開いた。私は急いで顔も隠した。

「本当にありがとうね。ふたりは生徒会長と風紀委員だから頼みやすくって……。じゃあ準備室に並べて置いてもらっていい?」
「はい、分かりました」

 先生の声と東条先輩の声が聞こえた。蓮見くんの声は聞こえないけれど、先生の発言からして、彼もきちんといるっぽい。

 準備室にいったのか。準備室の扉は私が今隠れている机のすぐそばにある。でも今は準備室にふたりがいるっぽいから顔だして大丈夫かな?

 布にずっと隠れているとちょっと息苦しくて、新鮮な空気が吸いたくなり、顔を出した。

 そのタイミングでちょうど先生が私の隠れ場所が分かったらしく腰を左に曲げ、ひょこっと覗いてきて私と目があった。

 先生が微笑みながら強めの瞬きをしてきた。多分『作戦成功!』って感じの合図かな? 私も同じように強めの瞬きを3回、先生にした。

 先生は廊下に出て、ドアを閉めた。鍵をかける音もした。

 ちょっと時間が経ってから私は気がついた。

 あれ? 
 もしかして、私も閉じ込められた?