あたしはぼんやりとした曖昧な視界を彷徨い歩き、なんとか駅までたどり着いた。

そこから電車に乗って乗り過ごすことなく家の最寄駅まで来て、いつも通りの閑散とした商店街を抜けた。

住宅街に差し掛かると、声が聞こえてきた。

モノクロの世界にちょっとだけの笑い声。

今のあたしにはちょうど良い。

この顔でこの気持ちのままで家に直帰するのはさすがに躊躇われ、あたしはいつの日からかお気に入りの場所になった団地の遊具に上った。

そこから眺める月は今日は太陽を焦がれているように思えた。

しばらく黄昏て、家に帰ると何を悟ったのか、祖母はクリスマスだというのにおでんを作って待っていてくれた。

あたしは大好きなこんにゃくと大根を多めに頬張った。

お風呂に入ってストレッチをして眠る前に日記を書く。

そのルーティンが意図もせず、崩れた。

カーテンの隙間から漏れる月光が異様に眩しかったのだけは忘れたかったのに、忘れられなかった。


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12月25日

天気