手を繋いでいられた時間はあっという間に過ぎて。 気付けばもう家の前。 離したくないよ。 手は繋がってるけど… 不安ばかりが押し寄せて。 だけど、このままじゃ嫌なんだ。 「羽菜さん。好きなヤツとかいる…?」 羽菜さんは戸惑いの表情で… ここで引きたくない。 「俺の事、一人の男として見て…?」 もう、“弟”じゃ 嫌なんだ…… 羽菜さん 好きだよ。 俺を見て。