それからはなるべく仕事に熱中した。



なるべく一人の時間がないように、自主練や、稽古、撮影といつも以上に一生懸命やった。




でも全部上手くいかなかった。




遠藤さんにも何度も注意されたが、どうして今まで出来ていたことすらできなくなってしまったのか、自分で自分を責めて塞ぎ込む日々。



そんな日々が4ヶ月ほど続いたある日。



森本さんと事務所を歩いていると、遠藤さんと健一が前から歩いてきた。




どこかいつもより明るい二人の表情。



話すと俺と莉子のことだった。初めて見る遠藤さんの綺麗な謝罪にびっくりした。



『瞬には白木さんが必要なんだ。』その言葉に何も反論できなくなった。



会いに行けとみんなの後押しを背に、事務所を飛び出した。





瞬side fin