それから一ヶ月、毎日彼女の母は彼女を男に売った。



そして、あの日。

彼女が壊れてしまったアノ日に彼女は人を──殺した。




怖くて、犯されるのが怖くて、キッチンからナイフを取り出して、


「うっ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

と叫んで、男を刺した。
次の瞬間、彼女は怖くなってしまった。



人を殺めてしまった自分が。とてつもなく怖くなった。





「あ、あぁ。」

バンッ
彼女は部屋を飛び出した。

彼女の母は、いなかった。





「っ…………」


その日、彼女は家を出た。