短編集




カシャン

柚子は、柵の向こうに立ちました。
それでも、彼らは動きませんでした。



「…………バイバイ。黒龍たち。
 憎くて、恨んでる、大嫌いな、


 それでも、昔も今も愛してる人達。」
 

グラッと、柚子の体が傾きました。


「あっ…!」
黒龍たちは、やっと動けましたが、届きませんでした。






「__………これが私の、復讐です。」