2度目の人生で世界を救おうとする話。後編






「…龍は私が嫌い?他の人間と同じように殺したい?」



だから私は説得の仕方を変えることにした。
今度は理論ではなく、心に直接訴えかけることにした。



「何故、そんなことを聞く?」

「いいから答えて」



突然の私からの問いかけに龍が困惑した表情を浮かべている。だが、私はそんな龍の様子など気にせずに龍の答えを急かした。



「…殺したいと思うはずがないだろう」



龍は困惑したままだが、じっと私を見て、真面目に答えてくれる。

そう言ってくれると思っていたよ、龍。



「それが答えだよ。龍にも殺したくない人間がいる。私にだって当然殺したくない妖がいる。私たちはそうして共存できている。私たちができたんだもん。時間はかかるかもしれないけどできないことはないでしょ?」



私はにっこりと優しく龍に笑う。
すると龍はそんな私を見て大きなため息を吐いた。



「お前はいつも俺を困らせるな」

「困らせているつもりはないけど…」

「困らせている。自覚を持て」



半ば呆れ混じりに私を見つめる龍に私は抗議の視線を送る。
まるで手に負えない子どもを宥めるような視線に不満しかない。