『彼にならアナタを任せられる。唯一こちらが把握している2度目の記憶もある者ですしね』
『そうだね』
『朱が2度目である以上、以前よりもアナタは慎重に動かなければなりません。彼は非常に危うい状態です。私たちが次に打てる手としたら、今は逃げるしかないのかもしれません』
『わかった』
そこで神様との会話は終わった。
ここに囚われたままでは何もできない。
世界は滅びないかもしれないが、私に自由がないのは嫌だ。
私はここを脱出する。
そして私は私なりの方法で世界が滅びない…いや、大厄災、龍が再封印させず、人間と妖が共存できる世界を目指すのだ。
私はベッドにボフンと仰向けに倒れ込み、天井をぼーっと見つめながら、これからのことについて1人考えを巡らせた。



