「俺は葉月の次期当主だ。俺の実力に不満があるのなら今ここで勝負をしようか。命をかけて」
ニヤリと笑った私の両手からボウ!と大きな炎が現れる。
そして私は怯え続ける生徒たちを取り囲むように強い炎も出してみせた。
「うっゔぅ!」
「ひ、ひぃぃぃぃ!」
「こ、ころ、殺さないで…!」
生徒たちが口々に恐怖を吐き出す。
みんな震えており、とてもじゃないが戦える状況ではない。
「…この程度で震え上がっていては守護者は務まらないだろうね。能力者としても使い物になるのかな」
フッと彼らを見下すように笑えば、彼らは辛そうに下を向き、黙ってしまった。
ちょっとやりすぎたかな。
これでは完全に私が悪者だ。
「も、申し訳ありませんでした。お、俺たちには紅様と対等に渡り合える力も紅様を倒す力もございません。どうかご勘弁いただけないでしょうか」
たった1人だけが震える足で何とか私の元へ行き、深く私に頭を下げる。
他の者はそんな生徒を見てその場でだが、同じように頭を下げた。
まあ、このくらいでいいだろう。
私はとにかく強くて威厳のある印象を守れればいいのだから。
「その言葉、忘れないでよ。仲間を痛めつけたくはないからね」
私はそう言うとここら一体を支配していた強い炎を消して、冷たく笑って見せた。



