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これが僕が世界の全てを焼き尽くした記憶だ。
全てを焼き尽くした後、死んだ僕だが、次に目を覚ました時には何故か姉さんが死んだ約2年前に時間が戻っていた。
最初は生きている姉さんを見た時、天国にいるのかと思ったが、そうではなく、また同じ時間を繰り返しているようだった。
僕は今度こそ間違えない。
「父様、僕が次期当主になることは姉さんの願いでもあります。そんなにも僕を認められないというのなら僕が実戦で姉さんに勝てたら次期当主になれるというのはどうでしょう」
「…いいだろう。ただし、お前が紅に負けた時は何か緊急の事態が起こらない限りお前に当主の座は明け渡さない」
「わかりました。約束ですよ、父様」
「あぁ」
ずっと難しい顔をしている父に僕は今日初めて微笑む。そして礼儀正しく一礼して書斎を後にした。
父は僕がまさか姉さんに勝てるだなんて夢にも思っていないのだろう。
過去の僕なら人類最強と言われた姉さんにはもちろん勝てない。
でも今の僕は違う。
世界を焼き尽くす力を持っているのだ。
きっと実戦を姉さんに挑めば勝つのは僕だ。
もうすぐ姉さんを僕は完全に守れるようになる。
父から得た言質に僕は胸を高鳴らせた。
さぁ早く姉さんに会いに行かなければ。
僕の大切な姉さんに。



