「謝らないで!別に私紅ちゃんに謝ってもらいたい訳じゃないから!本当に!私も悪かったもん!」
「由衣が悪い?そんなことはない。由衣はいつだって正しいじゃないか」
「り、麟太郎様」
2人の会話だけが私に聞こえる。
もう頭を上げたいがこういう時は麟太郎様がいいと言うまで頭を下げておいた方がいい。
姫巫女の怒りはわからないが、少なくとも麟太郎様はかなり怒っていたからだ。
「紅、顔をあげなさい」
「はい」
やっと麟太郎様の許しを得て私は顔を上げる。
そこには私を冷たく見下ろす麟太郎様と困惑した様子の姫巫女がいた。
「紅、君は優秀だ。能力者としてなら私と肩を並べれるといっても過言ではない。だけどあまりにも由衣への態度が悪いようならこちらにも考えがあるからね」
「はい」
考えとはきっと私を能力者界から追放することなのだろう。1度目のように。
本当に麟太郎様は姫巫女に心酔している。
恐ろしいほどに。



