ー間章ー
ー19年越しに、通じた想いと、決意ー
ーアレン
(爽斗)
目線ー
ーすー、すー…
美氷 お嬢様は、伏し目がちな瞳を伏せるとー。
私の腕の中で、あっという間に眠ってしまわれました。
(…愛しい…)
ー私は優しく、彼女の髪を撫でながら、その身体を大切に大切に抱きます。
「…どうやら、上手く行ったみたいだね?
君の告白は…」
家のドアの側に立っていた、金髪の男性ー恐らく、魔導師でしょうがーが、私、アレンに尋ねてきました。
「…私達の会話を、聞いておられたのですか?」
ー私は少しムッとしながら、彼に尋ね返します。
『…お嬢がーお嬢のこと、お好きなんでしょう?
早めに告っとかなきゃ…あの可愛さは、誰かに取られますよ?』
ー家に入る前のーお嬢様の新築でしょうー彼に、そう言われたのです。
…彼が、私の肩を叩きながら…。
「…いや、別に聞いてないけど?
でも、端から見ても…お互いの顔、真っ赤だったし?」
ーそれで、分かったんだけど…?
金髪の男性に、ニヤニヤしながらそう言われ…
「っ!」
私は再び、自分の頬が熱くなるのを感じ、目を伏せました。
ー確かに、お嬢様は…前世でも今世(こんせい)でも。
誰もが見惚れる程の、美少女です。
ー前世では、
「お嬢様」
「執事」
の身分を気にして、中々、美氷 お嬢様の本音を聞けませんでした。
私に対して、どう思っているのか…
ー1人の男ー
「俺」
ーの時のーとして、見てくださっているんだろうか?、と…。
ーですが、今世では…
私は、貴族でも高い位に産まれ…
…お嬢様も、"ある方"の一人娘として、此方に転生されました。
彼女は私よりも、若返られたようですが…。
(…私にとってー俺にとっての貴女様はー何歳になっても、可愛いんですよ?)
私は、眠るお嬢様に、心の中で、優しく語り掛けます。
「…まぁ俺は、二人を応援しますけど!
不器用だけど、見ていると、凄く応援したくなるっっうか…!
それに、別嬪(べっぴん)さんじゃないですか、お嬢って…」
金髪男性の言葉に、私は、ピクリと眉を動かします。
この色男ー口ではそう言いながら、お嬢様を狙っているのではないか…?
そんな疑問が、頭をもたげていたからです。
「…何よりも愛しい、美氷 お嬢様を…
貴方などにーいえ、全ての男性に渡す気はー微塵(みじん)足りとも、ありませんよ…?」
ー私の言葉に、一瞬眉を潜めた、金髪イケメン殿は…。
「…いや、そんな鬼の目で、睨まなくても…!
お嬢が、貴方にベタぼれなのは、きっと皆分かられますって!」

