研究室の入り口でわたしたちの様子を見ていたルシードの元へと戻る。

「ルシ、お待たせ」
「ぼっ、僕はダンスは結構です!」

 まあ、そんなに怯えなくてもいいのに。

「ああいうことは、よくあるの?あいつらは誰?」
 問い詰めながら、ふとあの銀髪を思い出してサーッと血の気が引いた。

 銀髪が特徴の魔法系家門といえば、グリマン家ではないか!
 ルシードの家だ!

「まさかとは思うけど、さっきのあれ、親戚だったりする?」

「あー…ええっと…」
 ルシードが人差し指で頬をかきながら、言いにくそうに告げた。

 兄です。と。

 いやあぁぁぁぁっ!